万一に備えるための〜保険の相続対策
万一に備えるための〜保険の相続対策
文書作成日:2019/12/05


 病歴や健康状態に関わらず加入できる生命保険があります。メリット・デメリットなどの特徴をおさえましょう。




 定期預金を預け入れている金融機関から、保有する財産の種類として“定期預金”よりも“生命保険”の方が、将来の相続税の対策として有効だと言われました。
 私は数年前に大病を患っており、現在、生命保険として加入しているものがないことを説明したところ、過去の病歴や加入時の健康状態に関わらず加入できる生命保険として、「無選択型終身保険」の提案を受けました。

 「無選択型終身保険」とは、どのような保険でしょうか。加入することによる注意点もあわせて教えてください。




 「無選択型終身保険」は、過去の病歴や加入時の健康状態に関わらず加入できる一方で、通常の生命保険より保険料が高く、一定期間、保険金の受け取りに制約があるなどの特徴があります。相続税対策として生命保険の加入を検討する場合には、他の生命保険がないかどうかもよく考えていただくとよいでしょう。




 生命保険金については、契約者や保険料負担者、保険金受取人が誰かに応じて課税される税目が異なります。

 ご相談の場合、将来の相続税の対策として有効だ、と言われたものは、相続税が課税されるパターンであり、さらに、死亡保険金の非課税枠(500万円×法定相続人の数)が適用できるような設計での提案を受けたのだと考えます。

 通常、生命保険に加入する際には、健康状態に関する告知や、保険会社指定の医師による診査が必要となり、その内容により、加入の可否を保険会社が判断します。

 今回、ご相談者様が提案を受けた「無選択型」と言われる保険は、過去の病歴や加入時の健康状態に関わらず加入できます。一方、通常の生命保険より保険料が高く、一定期間保険金の受け取りに制約があるなどの特徴があります。

 以下に「無選択型終身保険」の特徴について、保険料を月払いとするパターンと一時払いとするパターンの2種類をご紹介いたします。

  無選択型終身保険(月払) 無選択型一時払終身保険
健康状態に関する告知や医師の診査 不要(職業や年収などの告知を求められる場合あり)
契約できる年齢 40〜85歳程度 50〜90歳程度
保険金 上限500万円程度(限度額が比較的少額)
  • 比較的高額の保険金額も契約可能
  • 保険料=保険金額が一般的(契約後、一定期間保険金額が増加するタイプもあり)
保険料の払込期間 終身払が中心 一時払
死亡時の保険金の制限 契約後2年以内の病気による死亡は、既に払い込んだ保険料累計額相当の受け取りが一般的(災害、不慮の事故での死亡は契約した保険金額を受け取れる) なし(契約当初から、契約した保険金額が受け取れる)

 「無選択型終身保険」の加入に関する注意点を、いくつかご紹介します。

注意点:

  • 「無選択型」の保険であっても、加入できない場合もある(例.契約時に入院中、余命宣告を受けている、など)
  • 高度障害状態の場合の保険金が支払われない商品もある
  • 付けられる特約が限定される(リビング・ニーズ特約など)
  • 契約の条件、保障内容は、保険会社によって異なる

 今回のご相談者様のように、過去に病歴があっても加入できる保険はありますが、既に他の生命保険によって死亡保険金の非課税枠を使い切っているようなケースでは、加入することによる相続税を計算する上でのメリットはありません。ただし、保険金受取人を誰にするかで、誰にお金を渡したいのか契約者自身で決めることができる他、相続発生時の早期現金化には有効だと考えます。

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