お金に困らないための〜税金の相続対策
お金に困らないための〜税金の相続対策
文書作成日:2020/03/05


 リフォームした自宅の相続税評価は、どう計算したらよいのでしょうか。




 被相続人である母は、亡くなる1年ほど前に自宅をリフォームし、長男家族と同居しました。リフォーム費用2,000万円の内訳は、以下の通りです。

《内訳》
  • (1) キッチン、浴室、応接間のリフォーム工事 900万円
  • (2) 玄関の新設等建物工事 500万円
  • (3) 外壁の塗り替え 500万円
  • (4) 壁紙の張替え、カーテンの取替え 100万円

 自宅は母名義で、固定資産税評価額は50万円です。建物の相続税評価額は、固定資産税評価額×1.0で評価すると聞いていますが、このような場合でも、50万円で評価してよいのでしょうか?




 相続税の計算上、原則、家屋は固定資産税評価額×1.0で評価します。ただし、その固定資産税評価額がリフォームなどにより、現状と見合った価額になっていない場合には、加味して評価します。




1.家屋の相続税評価

 家屋の評価は、原則として、固定資産税評価額×1.0で評価します。

 ただし、家屋の固定資産税評価額が、リフォームや増改築などにより現状の家屋の状況に応じた価額になっていない場合には、それらを加算した価額にて評価することとなっています。

 具体的な加算額は、国税庁の質疑応答事例「増改築等に係る家屋の状況に応じた固定資産税評価額が付されていない家屋の評価」に記載されています。

 これによれば、「当該増改築等に係る家屋と状況の類似した付近の家屋の固定資産税評価額を基として、その付近の家屋との構造、経過年数、用途等の差を考慮して評定した価額(ただし、状況の類似した付近の家屋がない場合には、その増改築等に係る部分の再建築価額から課税時期までの間における償却費相当額を控除した価額の100分の70に相当する金額)」とされています。また、この場合の償却費相当額とは、「財産評価基本通達89-2(文化財建造物である家屋の評価)の(2)に定める評価方法に準じて、再建築価額から当該価額に0.1を乗じて計算した金額を控除した価額に、その家屋の耐用年数(減価償却資産の耐用年数等に関する省令に規定する耐用年数)のうちに占める経過年数(増改築等の時から課税時期までの期間に相当する年数(その期間に1年未満の端数があるときは、その端数は、1年とします。))の割合を乗じて計算します。」とあります。

2.ご相談の場合

 ご相談の場合には、次の算式で計算した金額が、リフォーム後の家屋の相続税評価額となります。

固定資産税評価額 +(再建築価額 − 償却費相当額)×70%

 ここでの再建築価額とは、リフォーム費用のうち修繕費として費用計上されるものは含めず、資本的支出として資産計上される部分をいいます。ご相談の場合は、次のように区分されるとよいでしょう。

  • 資本的支出:(1)+(2)=1,400万円
  • 修繕費等:(3)+(4)= 600万円

 相続開始直前に二世帯用として、リフォーム工事やバリアフリー工事などが行われることがあります。相続開始前の被相続人の資金の流出は、消費に使用されたか、他の資産の購入等に充てられたか、贈与されたか、いずれかに分類されます。他の資産の購入等に充てられた場合には、その購入等した資産を適正に評価し、相続財産に計上する必要があります。ご注意ください。

 相続に関してのご相談は、お気軽に当事務所へお問い合わせください。


<参考>
 財産評価基本通達5、89、89-2(2)、93、国税庁HP質疑応答事例「増改築等に係る家屋の状況に応じた固定資産税評価額が付されていない家屋の評価」


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